2024/09/02

ブランディングデザインとは?役割や成功ポイントをわかりやすく紹介

デザイン

他社と差別化を図り、消費者から選ばれるためにはブランディングデザインは欠かせないものです。しかし、ロゴマークやWEBサイトのデザインだけを作ればよいというわけではありません。今回は、ブランディングの効果やどのようにデザインを作るべきかについて解説します。

ブランディングデザインとは?

ブランディングデザインとは、ブランドに対するイメージを構築し、そのイメージやコンセプトを視覚的に伝える方法です。 ブランディングは商品やサービスに対してのイメージや価値などを表すブランドを、広く認識してもらうために行うプロセスや施策のことをいいます。ブランディングのなかでも、デザインに関する活動や施策の部分がブランディングデザインです。ブランドのロゴやテーマカラー、WEBサイト、ショップ、パッケージなどのデザインに関するすべてがブランディングデザインに該当します。

ブランディングデザインの目的

ブランディングデザインの目的を知ることで、必要性も感じるようになるでしょう。

企業コンセプトを消費者へ視覚的に訴える

ブランディングデザインの目的は、企業やブランドのコンセプト、世界観を視覚的に形にして消費者にブランドに対するイメージを抱いてもらうことです。 ブランド独自のものをデザインすることで、消費者にブランドを認知してもらいアピールできます。企業が継続して成長するためには、その他のブランドに埋もれることなく消費者に認知してもらい、消費者にリピーターやファンになってもらう必要があります。 とくにブランディングデザインは、「かっこいい」「オシャレ」などの要素を与えるだけでなく、ほかのブランドとの差別化を図ること、差別化によりブランドの向上を目指すこと、ビジネスで成果を出すことなど重要な役割も持っています。

ブランディングデザインが成功した場合のメリット

ブランディングデザインが成功すると多くのメリットがあり、企業やブランドにとって大きな成果につながります。

認知度向上につながる

ブランドの認知度が高ければ、消費者がブランドに興味を持つきっかけが増えます。「コスメはこのブランドのものを買う」「このブランドの新商品は必ず試す」というように、商品を継続して購入してくれるようになり、リピーターやファンが増えていくでしょう。 さらに、ブランドのリピーターが増えると新たな顧客獲得につながります。リピーターが自身のブログやSNSで発信してくれるようになり、「周囲の人がおすすめしているから」「みんなも使っているから安心」と信頼感がアップし、新たな顧客が商品を購入する可能性が高まるからです。 ブランディングデザインにより認知度が向上すると、目にする機会が増え口コミやSNSの拡散などの相乗効果もあり、大きなメリットを得られます。

ブランドイメージが向上する

ブランディングが成功しブランドイメージが向上すると、消費者はそのブランドに対して肯定的なイメージを抱き、ブランドの商品やサービス、企業を高く評価するようになります。他社の商品と迷った場合、ブランドイメージの高いほうが選んでもらいやすくなります。さらに、商品を継続して購入してもらえる、周囲の人におすすめしてもらえるなどの効果が期待できます。 ブランドイメージは、他社にはないオリジナリティや顧客満足の高さ、ブランドの認知度などの要素に影響されます。これらの要素にはブランディングデザインが重要であり、なおかつ優れていることで結果的に顧客獲得や収益につながります。

競合との差別化を図れる

ブランディングデザインは、競合他社と差別化を図るためには必要不可欠であり、成功すれば市場で優位に立てます。消費者の視覚に訴えかけ、自社ブランドをアピールできます。ブランディングデザインが成功すれば、消費者が商品を目にしただけでこのブランドであると認識されるようになります。 他社と差別化を図る方法は、価格や機能性、デザインなどさまざまな要素があります。同じような機能を持っている商品でも、「見た目が好み」や「オシャレなもの」など、デザイン性で選ぶこともあるでしょう。デザイン性が高いことで商品の魅力が高まり、市場競争で勝ち抜いて商品を優位に販売できる点がメリットといえます。

広告宣伝費のコストを抑えられる

ブランディングデザインが認知され浸透していると、広告宣伝費を抑えられるメリットがあります。「ロゴを見ただけでブランドがわかる」、「このカラーはあのブランドのイメージ」といったようにブランディングデザインが浸透していれば、ブランドのPR活動や販売促進などを積極的に行わずとも消費者獲得につなげられます。 また競合と差別化できていることで、市場では価格競争をする必要がなくなり、それらのコストをサービスの充実や新商品の開発などにあてられます。この結果ブランドイメージの向上や顧客獲得というサイクルが生み出され、これらの連鎖により宣伝活動のコスト低減が期待できます。

ブランディングデザインを作成する流れ

ブランディングデザインは、単に見た目のよいものをデザインすればよいわけではありません。ブランディングデザインを作成する流れをご紹介します。

【STEP1】ブランドコンセプトを明確にする

 ブランディングデザインは、ブランドのコンセプトを明確にすることから始めます。ブランドのコンセプトを明確にするには、ターゲットの人物像を具体的にイメージし、どのような悩みや要望があるか、どのようになってもらいたいかを軸に考えます。たとえば30代女性をターゲットにした場合、仕事をバリバリこなしている、子育てに忙しい、一人暮らしなど人物像に違いがあればブランドコンセプトも異なります。 機能性は優れた商品でも、コンセプトが明確に定まっておらず他商品と差別化ができない、有効なPR活動ができないというケースは少なくありません。ブランドコンセプトは「仕事をバリバリこなしている30代女性に向けて、ビジネスシーンで使えるスタイリッシュな服を提案する」など、明確なブランディングデザイン設定がブランディングの基本となります。

【STEP2】デザインに必要なキーワードを抽出する

ブランドコンセプトや企業理念などを、デザインに反映する必要があります。視覚化するためには、イメージしやすいキーワードを抽出することがポイントです。ブランドコンセプトやキャッチコピーなどから、短くて簡潔なキーワードを設定するとよいでしょう。長々したキーワードは、受け取る人によってぶれる可能性が高まるからです。 コンセプトからぶれたり、間違った解釈があったりすると、デザインに統一感がなくなりブランディングデザインの成功から遠のいてしまいます。デザインをつくる過程において、キーワードには重要な役割があるのです。

【STEP3】キーワードにあうデザインをリサーチする

CSRは、サスティナブルな社会に必要な活動と密接な関係にあります。CSR(Corporate Social Responsibility)は「企業の社会的責任」と訳され、自社の利益だけではなく、社会によい影響を与えるための行動を意味しています。労働環境の改善や人権の保護など社内に向けての活動のほか、環境保全や地域貢献など社外に向けての活動、投資家たちに向けて経営状況の情報発信も含まれます。 CSR活動を行うことで、投資家や消費者から信頼や評価を得られるメリットもあり、その必要性が注目されています。サスティナブルパッケージの採用もCSR活動の一環として重要なものとなるでしょう。

【STEP4】タッチポイントの把握をする

ブランドコンセプト、キーワード、デザインイメージが明確になれば、タッチポイントを把握します。タッチポイントは、消費者と企業の接点となる媒体を指します。 たとえばWEBサイトやSNS、ショップ、パンフレットなど、タッチポイントは多数あります。タッチポイントはすべてにおいてブランディングデザインを施す必要があり、なおかつ特性も考慮しつつ、ブランドの統一感をもたせることが大切です。 たとえば、ブランドの商品が高級感のあるイメージであるにも関わらず、WEBサイトやショップがカジュアルなデザインであれば、顧客の期待値や購買意欲が低下することになりかねません。そのため、ブランディングデザインは、タッチポイントごとに統一感をもたせる必要があります。 また消費者の認知につながるか、購入に結びつくかという観点でタッチポイントの優先順位を考えることも効果的です。ポータルサイトから集客する美容室の場合であれば掲載する写真や画像に手を加えたり、ネット販売がメインの場合はホームページから進めたりすることもあります。 ブランディングデザインを効率的に行うためにも、タッチポイントの把握と整理が必要です。

【STEP5】デザインに落とし込む

ブランドロゴ、WEBサイト、パッケージなど具体的なデザイン制作を進めます。実際のデザイン工程は、専門の制作会社に依頼するケースがほとんどです。 またブランディングデザインがぶれないように、ブランドコンセプトやキーワード、イメージする画像など、これまでのSTEPでまとめたものを制作会社に共有します。関係者が共通認識をもち、デザインに落とし込みやすくなります。

ブランディングデザインを成功させるためのポイント

ブランディングデザインは上記のSTEPで進めると、ブランドイメージを反映しやすく制作がスムーズに行えます。また制作の流れ以外にも、成功させるための大切なポイントがあります。

ブランドイメージを統一させる

ブランディングデザインは、ブランドイメージを統一させることで効果が発揮されます。企業やブランドに対して持ってもらいたいイメージや、企業理念を表現することも可能です。 ブランドイメージが固まったタイミングで、デザインのガイドラインやルールを作成しておくと、統一したデザイン作成ができイメージの逸脱を防げます。制作会社に依頼する場合も複数のデザイナーが関わり、タッチポイントによって依頼する会社が異なる場合もあります。 上述したとおり、タッチポイントによってデザインのイメージが異なると、認知や集客効果のアップにつながりにくく、反対に消費者からのイメージダウンとなる可能性もあります。 ブランドイメージを統一させられるガイドラインや、ルール作りが成功させるために必要です。

オリジナリティのあるクリエイティブにする

ブランディングデザインの目的に他社との差別化があるため、オリジナリティのあるクリエイティブでなければ意味がありません。コンセプトやキーワードを表現できるデザインのリサーチは、関係者の共通認識をもたせるためにも大切な工程です。 オリジナリティにあふれた独自のデザインであると認識してもらう必要画あります。コンセプトやキーワードに沿ってデザインを作成すれば、他社のコピーではなくオリジナリティのあるクリエイティブなデザインになるでしょう。

ブランドストーリーを明確にしておく

ブランドのストーリーを明確にしておくと、ブランディングデザインの成功へとつながりやすくなります。ブランドストーリーとは、ブランドが目指しているものやブランドが誕生した背景などから描写される、ブランドの歴史や思想をイメージできる物語です。 ブランディングデザインがストーリーに基づき追求することで、消費者の共感を呼び、ブランディングデザインに魅力がプラスされます。単純にオシャレでかっこいいデザインではなく、ブランドストーリーに裏付けされたデザインが成功への秘訣となります。

まとめ

ブランディングデザインとは、ブランディングのなかのおもに視覚的に訴えるデザインの部分です。しかし単にデザインの作業にこだわれば効果があるわけではなく、ブランドの価値やコンセプト、ストーリーなどをいかに形にするかが重要です。ブランディングデザインが成功すれば、ロゴやWEBサイトなどのデザインにより可視化できない大きな効果を生み出せるでしょう。 弊社は、SDGsに積極的に取り組む資材・包材商社です。環境に配慮した方法でパッケージデザインを制作することに力を入れております。環境によいパッケージデザインに仕上げるためのご相談も弊社では承っております。ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。
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