2024/04/23 エコパッケージとは?採用するメリットや選び方を解説 SDGs エコパッケージの導入は、SDGsの活動内容と密接にかかわるため近年注目されています。エコパッケージを採用すると環境問題だけでなく、採用する企業側にもさまざまなメリットが与えられます。そこで今回はエコパッケージを採用するメリットや選び方について解説します。 目次 エコパッケージとは? エコパッケージが注目される背景は?必要性も解説 エコパッケージを採用した場合のメリット エコパッケージの具体的な例 エコパッケージに使われる素材と選び方 まとめ エコパッケージとは? エコパッケージとは環境を守るためにリユース、リサイクル、リデュースを意識して作られたパッケージのことを指します。エコパッケージを導入する際は、環境にどのぐらい優しいかを考えなければいけません。なぜなら、単に素材を変更したり厚みをただ薄くしたりするだけでは、環境に優しいパッケージになるとは限らないからです。 エコパッケージを上手く作成するには作り方や環境に適したものを考えなければならず、長期的に使用し続けられるものが必要です。エコパッケージを導入する際は、エコパッケージのメリットや選び方を十分に意識することが大切です。 エコパッケージが注目される背景は?必要性も解説 環境問題で重要視されるエコパッケージですが、なぜこれほどまでに注目されるようになったのでしょうか。ここではエコパッケージの背景や必要性について解説します。 SDGsが世界規模で採択された 2015年に国連サミットよりSDGsが採択され、持続可能な開発目標が掲げられました。SDGsの採択を背景に世界中でさまざまな取り組みが行われるようになり、その一環としてエコパッケージが注目され始めています。 SDGsではさまざまな目標が設定され、貧困や差別、平等などを解決する取り組みなどがあります。それらの取り組みのひとつとして環境問題があり、サスティナブルデザインやエコパッケージの重要性についてさらに考えられるようになりました。 日本と世界が置かれている現状 地球上で今後長い間環境を壊さずに暮らしていくためには、森林破壊や地球温暖化、大気汚染、海洋汚染などを解決しなければいけません。このような問題を残したままでは未来の生活に悪い影響を与えてしまうため、将来の地球の人たちは豊かな暮らしをしていけないでしょう。 環境をよくするためにはゴミ問題の解決がとくに重要です。その中でもプラごみは自然分解できない素材であるため、プラごみの処理の仕方についてとくに注目されています。プラごみの素材や消費者の使い方を変更することで、地球へのダメージを減らせると考えられています。 ごみ処理能力も限界に達している 現在では、ごみ処理能力も課題のひとつとして挙げられています。プラスチックごみの排出量は年々増えており、日本では1人あたり年間約30kg捨てているデータがあります。プラスチックごみの排出量だけでなく、海に漂うごみも深刻であり水に溶けやすいような素材で作る必要があります。 もし水に溶けないような素材でプラごみを作ってしまうと、海水生物がプラごみを食べてしまい病気になってしまうリスクがあります。海洋生物が病気になってしまうと生態系が壊れ人間もその影響を受けます。 エコパッケージを採用した場合のメリット エコパッケージを採用した場合は環境問題だけでなく、さまざまなメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのか確認してください。 SDGsへの貢献 SDGsへの貢献できるため社会的信用が得られます。エコパッケージを導入すると貧困や環境問題など、多くの企業が取り組む事業に一緒に参加できます。世界で取り組むSDGsに協力する形になり環境保全活動に貢献できます。 ブランドイメージの向上 エコパッケージを採用すると、ブランドのイメージの向上にもつながります。ブランドのイメージが向上すれば顧客の継続率を増やせるだけでなく、新規顧客にも注目してもらえます。エコパッケージを導入し新しい取り組みをしている企業は、消費者から注目される存在になります。 消費者の意識改革 消費者に判断をゆだねるのではなく、企業側から環境への取り組みを促進することは重要です。企業の取り組みひとつで消費者の考えを大きく変えられるため、積極的にエコパッケージを導入すべきです。エコパッケージが世界的に広まれば消費者側も、エコパッケージの重要性について気づいてくれます。 ビジネスチャンスの拡大 エコパッケージを導入すると、今まで可能性のなかった企業とも取引するチャンスが回ってきます。上場企業や公共団体ではSDGsの意識がとくに高まっているため、パートナーシップを締結できるかもしれません。 エコパッケージの具体的な例 エコパッケージはいろいろな用途で使用されているため、利用方法について知っておくことは重要です。エコパッケージとして具体的にどのように利用されているか確認しましょう。 簡易包装 商品を購入した際に梱包しますが、簡易包装にすると環境への負荷を減らせます。簡易包装を意識しないと梱包素材がごみになりごみの量が増えます。また簡易梱包で商品を包めばごみが減らせるだけでなく、分別の手間が省けるといったメリットもあります。簡易梱包のなかには再生紙を利用した梱包方法もあり、極力ごみを出さない工夫がされています。 詰め替え包装 詰め替え包装はシャンプーなどに利用されており、梱包素材の消費を減らせます。とくにプラスチック類のごみの排出を減らし、消費者にとっても安い価格で商品を購入できます。 リターナブル容器 リターナブル容器の例としては、牛乳瓶やビール瓶など瓶が挙げられます。瓶製品を回収して再使用することで瓶の制作コストと消費コストを大きく減らせ、イベント会場などの屋台などではリターナブル容器を使用する場合があります。 分別廃棄しやすい包装や単一素材化 分別廃棄しやすい包装を取り入れると消費者が簡単に廃棄してくれます。単一素材の包装素材ではなくいくつかの包装素材が混じっていると、消費者の廃棄の負担を増やし適切なごみの分別がされない場合があります。ごみを適切に捨ててもらうためにも、分別しやすい工夫が重要です。 エコパッケージに使われる素材と選び方 エコパッケージには使用される素材がそれぞれ異なるため、どのような場面で使用されるか知る必要があります。具体的にどのようにエコパッケージの素材を選ぶべきか確認しましょう。 紙(エコ用紙) 紙を使用する際は、プラスチックの代替品として使用されることが多いです。近年ではストローを紙にする企業が増え、プラスチックの消費量を減らす努力を各企業が行っています。 また、紙を使用するだけでなく環境に優しいエコ用紙を使用する場面も多く、エコ用紙を使用すれば環境破壊を防ぐことにつながります。古紙や非木材の素材を使用する例としては、紙コップや包装紙、紙箱などが挙げられます。従来までは多くの方がプラスチック製品を使用していましたが、近年ではエコ用紙に切り替えている方が増えています。 バイオマスプラスチック トウモロコシやサトウキビの粉を利用して作られるのが、バイオマスプラスチックです。バイオマスプラスチックは原料である素材が植物であるため、作る過程においても環境に優しいです。 また、植物の種を植えることで何回でも素材を回収できるので、石油などのように枯渇する心配はありません。プラスチック製品やフィルムを使用している方は、バイオマスプラスチックへの切り替えをおすすめします。 リサイクルプラスチック プラスチックのなかでも、リサイクルプラスチックを利用すれば何度も繰り返し使用できます。リサイクルプラスチックはPETマークやプラマークが付いており、消費者のなかには積極的にPETマークの付いた商品を購入される方もいます。 リサイクルプラスチックを導入することで、持続可能な社会に大きく貢献できるため、ペットボトルや詰め替えパックの素材変更を検討している方におすすめです。 生分解性プラスチック 生分解性プラスチックとは、微生物の働きによりプラスチックの物質が二酸化炭素と水に分解される素材のことを指します。生分解性プラスチックは環境への負荷が少なく、注目されているプラスチックのひとつです。自然に分解されないプラスチック容器を使用していた方は、生分解性プラスチックの利用がおすすめです。 バンブーファイバー バンブーファイバーとは竹繊維から作り出されるもののことをいいます。プラスチックとは違い燃やしてもダイオキシンが発生せず、土に埋めても微生物によって分解される特徴があります。 また、バンブーファイバーは軽くて値段が安いのが特徴です。企業側にもメリットがあり、近年ではマグカップや箸入れなどにも使用されています。プラスチックの代替品をお探しの方はバンブーファイバーの導入を検討しましょう。 バガス バガスはサトウキビを原料として作られています。バガスで作られた容器をバガス容器と呼び、自然分解されやすい特徴があるため自然界に流れても安心できます。食べ物の容器などを使用しており、代替品を考えている方はバガス製品の導入をおすすめします。 植物由来素材 植物由来のものは基本的に環境によいものが多いです。植物由来のものは分解されやすい特徴があるだけでなく、素材を作る工程でも環境に優しいためです。木材やさとうきび、トウモロコシなどといった植物性由来のものは光合成を行うため、育てるだけでも地球温暖化を防ぐのに貢献しているといえます。したがってSDGsの取り組みの一環として、プラスチック製品から植物由来素材へ切り替える企業が近年増えています。 まとめ 今回は、エコパッケージを採用するメリットや選び方について解説しました。エコパッケージを導入すると環境に優しいだけでなく、企業としてのブランド力も高められます。ビジネスチャンスにもつながるため、プラスチック素材から紙の素材に変更を考えている方は、この機会にエコパッケージの導入を検討しましょう。 弊社は、SDGsに積極的に取り組む資材・包材商社です。環境に配慮した方法でパッケージデザインを制作することに力を入れております。環境によいパッケージデザインに仕上げるためのご相談も弊社では承っております。ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。 SDGs