2024/08/07

サスティナブルパッケージとは?メリットや取り組み事例を紹介

デザインSDGs

「サスティナブル」や「持続可能な社会」という言葉をよく耳にするようになりました。その活動は企業にとって必要性が高まっており、商品を保護するために欠かせないパッケージにもサスティナブルへの配慮が必要です。今回はサスティナブルパッケージについて、採用するメリットや事例などを紹介します。

サスティナブルパッケージとは?

サスティナブルパッケージとは、持続可能性のある(サスティナブル=Sustainable)パッケージのことです。サスティナブルには、「維持できる」「持ちこたえられる」という意味があります。環境や経済などの観点から、長期的に持続可能な社会にしていくことやその概念を一般的に「サスティナブル」と表されるようになりました。 商品を保護するパッケージもその必要性が問われており、多くの企業やブランドがサスティナブルパッケージの開発や導入を進めています。

サスティナブルパッケージが注目される背景

サスティナブルパッケージが注目される背景には、プラスチックごみ削減の必要性があります。海や埋め立て地に多量に廃棄、流出しており、海洋汚染や環境破壊につながっているからです。 プラスチックごみの削減に向けて、環境に配慮したパッケージの開発や導入の推進が求められています。企業はパッケージ素材の検討や開発、また実用化に伴った体制の構築やインフラの整備なども進めていく必要があります。 サスティナブルパッケージが注目される背景にはもうひとつ、消費者の環境に対する意識の変化があります。若年層の世代ではとくに、環境に配慮した商品を選び、十分な配慮がされていない商品は選択しないという傾向があります。そのため、サスティナブルパッケージに対する企業努力がみられないブランドは、顧客が競合他社へと流れる可能性が高まるリスクがあるのです。

サスティナブルパッケージの魅力

サスティナブルパッケージには以下のような魅力があります。

洗練されたデザイン

サスティナブルパッケージは、独特の雰囲気を持っています。使用後のことを考え分別しやすいよう単一の素材が使われている、インキを使って商品名を印字するのではなく本体に加工が施されているといったものです。そのため素材そのものの色味が活かされた、洗練されたデザインが魅力的です。

シンプルで消費者にイメージを伝えやすい

サスティナブルパッケージは、見た目のシンプルさも魅力です。環境への優しさからなるべく装飾を避けて、パーツを最小限に抑えることですっきりとした印象になります。商品そのものではなくパッケージも含めた表現が可能となり、消費者にブランドコンセプトやイメージが伝わりやすくなるでしょう。

サスティナブルパッケージを採用するメリット

サスティナブルパッケージを採用することで、多くのメリットが期待できます。

SDGsの課題解決につながる

 サスティナブルな社会にするための目標となるSDGsの取り組みは、日本を含め世界中の企業が実施しています。SDGsは、サスティナブルな社会を目指すための開発目標であり、17の大きな目標と達成するためのターゲットが設定されています。なかには環境保全や生産者と消費者の責任などの項目も含まれています。 企業がサスティナブルパッケージを採用することで、SDGsの課題解決にもつながると考えられます。

ブランド、企業イメージの向上につながる

サスティナブルパッケージを採用することで、環境保全につながる活動に取り組んでいることを消費者にアピールできます。上述したとおり、消費者のサスティナブルな社会に対する関心は高まっています。環境保全への理念のもと活動を行っている企業に対して、消費者は共感を抱き高く評価するようになるでしょう。 商品の開発だけに注力するのではなく、パッケージが環境に与える負荷に配慮している企業として、イメージ向上につながる点は大きなメリットです。

CSR(企業の社会的責任)を果たせる

CSRは、サスティナブルな社会に必要な活動と密接な関係にあります。CSR(Corporate Social Responsibility)は「企業の社会的責任」と訳され、自社の利益だけではなく、社会によい影響を与えるための行動を意味しています。労働環境の改善や人権の保護など社内に向けての活動のほか、環境保全や地域貢献など社外に向けての活動、投資家たちに向けて経営状況の情報発信も含まれます。 CSR活動を行うことで、投資家や消費者から信頼や評価を得られるメリットもあり、その必要性が注目されています。サスティナブルパッケージの採用もCSR活動の一環として重要なものとなるでしょう。

企業の取り組みが認知され企業成長につながる

環境へ配慮し、SDGsやCSR活動に取り組んでいる企業は、ステークホルダーからその活動を認知されるようになります。取り組みがきっかけとなり、企業の成長につながるメリットがあります。 地域の企業や投資家などから評価されると、新たなビジネスチャンスが生まれる、取引先やパートナーを獲得できるなど、これまでの事業を超えたイノベーションの可能性にも期待できます。 さらには、消費者から選ばれる企業は採用活動にも有利にはたらきます。他社よりも優秀な人材確保につながりやすいといった観点でもメリットがあるといえるでしょう。

サスティナブルパッケージの取り組みの事例

企業が取り組んでいるサスティナブルパッケージの事例を紹介します。

ペットボトル飲料のラベルをなくす

ペットボトルは、ボトル・キャップ・ラベルフィルムの複数のプラスチック製品で構成されています。ラベルフィルムをなくすことでプラスチック使用量と、ラベル印字に必要とされるインキを削減できます。 ラベルは他商品との差別化のためのロゴマークや商品情報を掲載するためについていますが、ECサイトでの販売においては製品に情報を掲載する必要性がありません。そのため、ペットボトルの表面に凹凸の加工で商品名を表すものもあります。

紙製パッケージに切り替える

包装パッケージをプラスチック素材から紙素材に切り替える方法もあります。お菓子の袋や液体詰め替えパックなど、これまでプラスチックで作られていたものが、紙パッケージに変更するメーカーが増えてきています。

生物由来の再生可能な資源の採用

プラスチック素材の包装パッケージに見えても、実は再生可能な資源で作られているパッケージも誕生しています。パッケージ本体にバイオマスPETを使用したり、印字にバイオマスインキが使われていたりするパッケージなどが一例です。バイオマスは植物由来の原料が用いられており、CO2排出量の削減につながっています。

再利用可能なパッケージの開発

パッケージを再利用するという観点で開発されたものもあります。商品を開封したあと、別の包装パッケージや容器として再利用する方法です。たとえば、包装パッケージにジップを加えてシンプルな表記にすることで、保存袋として活用できるサスティナブルパッケージがあります。 パッケージは商品の保護に欠かせないため、用途が終わったらゴミになるのではなく、その後にも活かせるアイデアや工夫を活かした開発事例です。

まとめ

サスティナブルパッケージを採用することで、SDGsへの意識やCSR活動の取り組みが評価され、企業イメージの向上にもつながります。企業にとって多くのメリットが期待できるため、サスティナブルパッケージ導入の検討も進めていきましょう。 弊社は、SDGsに積極的に取り組む資材・包材商社です。環境に配慮した方法でパッケージデザインを制作することに力を入れております。環境によいパッケージデザインに仕上げるためのご相談も弊社では承っております。ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。
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